初代 キヤノネット 作例

ジャンクで初代 Canonet を入手。1000円。ジャンクで入手できる金属カメラの玉数はどんどん減ってきているように思えるが、この初代 Canonet はまだ比較的棚に並んでいる。たぶん、台数売れたおかげ。セルフタイマーが壊れてシャッターが切れなくなっている個体が多かったが、どうにか動いているものを選んだ。以下、選ぶ際の注意点。
- レリーズボタンの周りの金属環が T に合っているとボタンが戻ってこなくなるのは仕様。
- 絞り環がAで露出が得られないとロックされるのも仕様。A以外の位置でシャッターが落ちるか確かめる。
- 絞り羽が開く方向に動かなくなっている個体が多いので、なるべくちゃんと動くものを探す。SS環をバルブにして、絞り環を動かした際にちゃんと追従してくるかをレンズ前面から見る。
- ピントリングを動かしても二重像の追従に遅れがある場合は、おそらくミラーが脱落している。比較的簡単に修理可能。
非常に弱いバネで絞り羽を開いているので、絞り羽の動作不良が再発しやすい。絞り値が信用できないと安心して撮影できないのでフィルムを入れる前に念入りに確認したい。対処としては、前玉を外して(セレン受光素子はそのままでも外せる)ベンジンなどを注いで古いグリスや汚れを取り除く。ここで新しいグリスを少量であっても差してはいけない。わずかな粘性でも動かなくなる。とにかく正常に動くようになるまで、何度も溶剤注入→拭き取り乾燥を繰り返す。
二重像はこちらなどを参考にして上蓋を外せば調整できる。無限遠で合わせておく。

フィルムの装填が普通と若干違うので注意。スプールのスリットに刺すことになっているがこの個体ではスリットが狭すぎる。そして、スプロケットとスプールの回転方向が同じになっている。ちゃんとフィルム端がスプールに巻きついていないと、一周してスプロケットの方に巻きついてしまうことがある。装填時は多少勿体なくても、裏蓋を開けたままちゃんと巻きついたのを確認した方が良い。
フィルムを送る方向が逆なので、ネガも普通とは上下逆に映る。文字がプリントされているネガで他のカメラと比べるとそれがわかる。実用上の問題はない。
作例
フジカラー 100 を詰めて試し撮りをした。
焦点距離 45mm F1.9 のレンズが付いている。最近出された RF 45mm F1.2 STM を思い起こさせる。この個体のレンズには取れない汚れ・傷がそれなりにあったが通常撮影にはそこまで影響はなさそう。








ほぼ全て本体の自動露出に従ったが、おおよそ合っている。写りも割とよい。SS優先AEだが、SSを調整して絞り値をコントロールすることができるので良い。主な欠点としては、重いのと、いつ壊れるとも分からない所か。
それでも、1000円+αでレンジファインダーの撮影を体験できるのは良い。ブライトフレーム方式で地味にパララックス補正まで付いている。二重像は年月のせいかあまり見やすくないが、車用のハーフミラーフィルムなどを使って改造するのも良いかもしれない。完動品は貴重なので今のところしないけど。
内部写真
残念ながら部品取りに一台バラしたので、内部の写真を後の参考に載せる。

